アレルギー科

アレルギー性鼻炎

 アレルギー性鼻炎には、季節性アレルギー性鼻炎(主に季節の花粉が原因で、ある時期だけに症状が現れます)と1年中症状がみられる通年性アレルギー性鼻炎(ハウスダスト、ダニ、ペットの毛などが原因)があります。 季節性のアレルギー性鼻炎は、植物の花粉が鼻の粘膜に接触することで引き起こされます。通年性のアレルギー性鼻炎は、ハウスダストやダニによって引き起こされるため季節に関係のないことが多いですが、中には春先のほこりや黄砂などが原因となって春先に症状が出やすい場合もあります。気管支ぜん息と合併することも時々あります。

症状

くしゃみ、鼻水、鼻づまりが主な症状ですが、症状をうまく伝えられないで盛んに鼻をこすったり、アレルギー性結膜炎を合併することにより目をこすったりする症状がみられることもあります。

検査

 鼻水でアレルギー反応をみる検査、血液検査があります。アレルギーの検査については、症状のみられる時期や時間帯、場所等についてお話をうかがって、季節の代表的な花粉やハウスダスト、ダニ、ペット等について調べていきます。症状が出やすい時期、時間帯や場所など重要な情報となりますので、お気づきの点は何でもお知らせください。

治療

 治療には症状を抑えることが目的の対症療法とアレルギー反応そのものの治癒を目指す根治治療があります。また、症状が出る前から予防的に薬を服用する方法もあります。症状がひどくなると炎症を抑えるのが難しくなる傾向がありますので、症状が軽度の段階から治療することがよいとされています。

※舌下免疫療法について

 舌下免疫療法は、アレルギーの原因物質をわずかに含んだ錠剤を用い体を少しずつ慣らしていく治療法です。現在のところ、スギおよびダニのアレルギー性鼻炎に対し症状の軽減または根治が期待できるアレルギー免疫療法のひとつで、5歳以上から開始できます。スギ花粉については、2月から5月の症状が出る時期は治療を開始することが出来ませんが、通常スギの季節が終わった夏から冬にかけて開始します。ダニは季節に関係なく始めることができます。治療期間は3年以上となっていて毎日治療を続ける必要があるため大変な面もありますが、徐々に症状が軽減したり他の薬を減量できるようになってきます。ただ途中で止めると効果はみられませんので、しっかり続けることを心がけて開始しましょう。実際の方法などについてはお気軽にご相談ください。

舌下免疫療法の副反応

 口の中にアレルギーの原因となるものを入れますので、アレルギー反応がみられる可能性があります。治療開始直後や増量期に副反応が現れることがありますが、通常は軽度の症状でお薬により改善します。なお、気管支ぜん息を合併している場合には、気管支ぜん息の症状がコントロールされていることを確認して治療を開始します。

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