赤ちゃんが生まれて最初の1か月。毎日が新しい発見と心配の連続です。生まれて1か月の赤ちゃんは、まだ首はすわっておらず、寝ている時間が多いですが、少しずつ外の世界への反応が見られるようになります。たとえば、大きな音がするとビクッと手足を動かす「モロー反射」が見られます。これは神経の発達が順調であるサインです。また、強い光に反応して目を閉じたり、音がするとそちらに顔を向けることもあります。少しずつ「見る」「聞く」といった感覚が発達していきます。
1か月健診とは、生後1か月頃に行われる赤ちゃんの健康診断です。具体的には生後28日~42日(1か月半)以内に行います。 この健診は赤ちゃんの成長をチェックするだけでなく、育児の不安を相談し、赤ちゃんとの生活を安心してスタートさせる大切な機会でもあります。鳥取県では、2025年4月より1か月健診が無料(公費負担)で受けられるようになりましたので、費用の心配なく受診できます。
赤ちゃんによって成長ペースは異なりますので、必ずしもこの基準に当てはまるとは限りません。成長が少しゆっくりでも焦らず、医師と一緒に赤ちゃんに合ったアドバイスを考えましょう。
母乳やミルクをしっかり飲めているか、授乳回数(目安は1日8~10回程度)が十分かなどを確認します。 授乳がうまくいかない、赤ちゃんの体重が増えないなど心配な場合は、健診で具体的な授乳方法や回数調整を相談しましょう。
乳児湿疹や黄疸、股関節の動きや目・耳の反応を詳しく確認します。ここで早期に異常を見つけ、必要な治療やフォローアップにつなげます。
赤ちゃんは生まれつき、刺激に対して特有の反応を示します。例えば、大きな音でビクッとする「モロー反射」や、指を握る「把握反射」など。これらの反応が正常に見られるかを確認します。
出生時に受けた代謝異常や聴覚検査の結果、必要な場合にはビタミンK2シロップの追加投与も行います。
母子手帳に挟み込まれている便カラーカードによる便色の確認を行います。
不安があれば、小さなことでもご相談ください。
赤ちゃんの服装は前開きタイプの肌着など、脱ぎ着しやすいものを選びましょう。
赤ちゃんには個人差がありますが、授乳回数を増やす、ミルクを少し追加するなど調整することで改善することが多いです。健診で詳しく相談できます。
湿疹や黄疸がひどく、赤ちゃんがつらそうなら早めの受診をおすすめします。軽度なら日頃のスキンケア方法を伝えますが、状態に応じて軟膏が処方されることもあります。
この時期の赤ちゃんはまだ昼夜の区別がありません。
夜間の授乳や睡眠不足が続き、保護者の方も疲れやすい時期です。
無理をせず、周囲のサポートを受けながら育児を続けましょう。
また、赤ちゃんの「泣き」は大切なコミュニケーションのひとつです。
泣くことでお腹が空いたことや不快感を伝えています。
「泣きやまない=異常」とは限りませんので、落ち着いて対応しましょう。
1か月健診は赤ちゃんとご家族にとって、これからの成長を支える大切な機会です。ぜひお気軽にご相談ください。
院内にはベビーベッド・個室待合・授乳スペースを備え、感染症対策にも十分配慮。安心して受診いただけるようにしています。