最近、鳥取県西部地域、特に米子市周辺の一部の学校や保育園で、水ぼうそう(水痘)の流行がみられます。
ただし、地域全体での大流行ではなく、施設によって流行の有無が異なるのが特徴です。
感染が報告されているのは小学生や中学生のお子さんが多く、すでにワクチン接種を済ませているお子さんにも感染が確認されています。
ですが、ワクチンを受けているお子さんの多くは症状が軽く、短期間で回復しています。
今回の流行では、次のような特徴があり、見逃しやすい症状が目立っています。
発熱がない、もしくは微熱で気づかれにくい
発疹の数が少ない
虫刺されと間違えやすい皮膚症状がみられる
典型的な水疱(水ぶくれ)が現れない場合もある
このように、ワクチンを受けたお子さんは「ブレイクスルー感染」と呼ばれる軽い症状での感染が多くなっています。
水痘ワクチンは非常に効果的ですが、**10〜20%程度のお子さんには「ブレイクスルー感染」**が起こることがあります。
これは、ワクチンで重症化は防げているものの、軽い症状で感染するケースのことを指します。
このタイプの感染では、以下のような特徴があります:
発疹が少なく、あまりかゆくない
水ぶくれがほとんどできない
発熱しない、またはごく軽い
発疹が虫刺されのように見える
数日で自然に治ることが多い
このため、「いつのまにか治っていた」ということもあり得ますが、発疹がすべて痂皮化するまでは(かさぶたになるまでは)、ほかのお子さんにうつす可能性があるため、注意が必要です。