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2024-05-24

子どものイネ科植物による花粉症

春から秋にかけてイネ科の植物の花粉が飛散し、一部の子どもたちにアレルギー性鼻炎、いわゆる「花粉症」を引き起こすことがあります。米子市周辺は豊かな自然に囲まれた地域であり、イネ科によるアレルギー性鼻炎と思われるお子さんが受診されることがあります。ただ、特に6-7月の梅雨の時期や台風が近づく時には、気候の変化による気管支喘息が発症したり悪化することがありますが、同時にアレルギー性鼻炎様症状がみられることがあり、区別が難しいこともあります。

イネ科の植物とは?

イネ科の雑草には多くの種類があり、それぞれの開花時期が異なるため、花粉症の症状が出る時期も異なります。また、イネ科の植物はアレルギーの原因となる部分が類似しているため、ひとつの種類にアレルギーがあると、他の種類にもアレルギーを持つ可能性が高くなります。花粉の飛散時期は5月から8月ですが、梅雨時は湿気で飛散しにくく、ピークは梅雨前の5~6月と気温が高くなる8~9月に分かれます。このように、イネ科の植物は複数の時期にわたって花粉を飛散させるため、花粉症の時期も広範囲に及びます。代表的なものは以下があり。血液検査が可能です。

 

 
ハルガヤ: 野草として広く分布しており、春に花粉を飛散させます。


カモガヤ: 牧草として利用され、春から初夏にかけて花粉を飛散させます。


オオアワガエリ: 野原や道路沿いによく見られる雑草の一種。春から夏にかけて花粉を飛ばします。

花粉症の症状

花粉症の主な症状には次のようなものがあります。スギなど他の花粉症の症状と同様です。

  • くしゃみ: 繰り返し発作的に出ることが多いです。
  • 鼻水: 透明で水っぽい鼻水が大量に出ることがあります。
  • 鼻づまり: 鼻が詰まって呼吸がしにくくなることがあります。
  • 目のかゆみ: 目がかゆくなり、涙が出ることがあります。
    そのほか、喉のかゆみ、乾いた咳皮膚のかゆみがみられることもあります。

花粉症の治療

薬物療法:花粉症で一般的に使用される薬です。
1)内服薬:抗アレルギー薬(抗ヒスタミン薬、抗ロイコトリエン拮抗薬)
2)点鼻薬:ステロイド点鼻薬

 ※スギやダニに対して用いられる舌下免疫療法ですが、イネ科ではまだ開発中です。

予防策

花粉飛散時の外出時の注意

1)花粉が多く飛びやすい環境(気候、時間帶)

・雨の日と雨上がり
 雨が上がると花粉の飛散量の増加に加え、地面の花粉も巻き上げられ、花粉飛散量は増えますので注意しましょう。

・朝と夕方
 一般に朝と夕方には多く飛散します(地形や建造物、地域により差があります。
 一般的に1日で最も気温が上昇する13~15時ころに飛散量増える傾向があります)。

2)花粉回避の服装や装備

・花粉が付着しやすいような表面が毛羽立った毛織物などのコートの使用を控え、表面がツルツルした上着を選びましょう。
・花粉は全身に付着しやすいため、帽子、メガネやマスク、マフラーやスカーフで付着を防ぎましょう。

3)帰宅時

家の中に花粉を持ち込まないように、帰宅時には玄関前で衣服や髪に付着した花粉を払い、すぐに着替えて洗顔、うがい、鼻かみをしましょう。

 

住居環境や生活の注意点

1)住居環境について

・ 飛散の多い時は窓、戸を閉めておきましょう
・ 換気のときの窓は小さくを上げて短時間に止めましょう

2) 生活の注意点

・ 飛散の多いときの布団や洗濯物の外干しは避けましょう
・掃除を十分に行いましょう。特に窓際を念入りに掃除しましょう。

花粉症における鼻や目の症状を軽減させるために

1)鼻のケア

・鼻の洗浄
鼻に入り込んだ花粉やホコリなどを洗い流しましょう。洗浄の際は刺激の少ない体液に近い組成の市販の生理食塩水などを利用してください。

・鼻の粘膜の保護
繰り返して鼻をかむと鼻が荒れますので、荒れてしまったら白色ワセリンなどを塗ってください。保湿ティッシュペーパーで鼻をかむことも有用です。

・室内の加湿
室内を加湿して水分を補いましょう。またマスクも有用です。

・マスク
マスクは、吸い込む花粉量を減らします。ただしマスクをしていても完全防備にはならないので過信は禁物です。

2)目のケア

・目の洗浄
花粉やホコリなどの異物を洗い流すことで症状が軽減されます。市販の眼の洗浄液などを利用しましょう。

・目の疲労の回避
長時間にわたるテレビの視聴やパソコン作業をできるだけ控えて眼の負担を軽減させましょう。