2024年に比較してマイコプラズマ肺炎の報告数は減少傾向にありますが、鳥取県米子市周辺では散発的な感染例が続いています。
2024年には、マイコプラズマ感染症が全国的に8年ぶりの大流行となり、例年を大きく上回る患者数が報告されました。
その影響を受けた地域では、今もなお小規模な流行が断続的に続いている状況です。
一見すると風邪のように見えることもあるこの感染症ですが、長引く咳や発熱を伴うことがあり、特に5〜14歳のお子さんで多く見られます。
2024年以降のマイコプラズマ肺炎流行の背景には、以下の要因が考えられています。
マイコプラズマ肺炎は、「肺炎マイコプラズマ」という細菌が原因の呼吸器感染症です。
**「歩く肺炎」**とも呼ばれ、軽い症状で日常生活を送ってしまい、感染を広げることがあるため注意が必要です。
乾いた咳(コンコンと続く咳が長引きます)
中等度の発熱(37.5〜39℃程度。解熱しても咳は続くことが多い)
頭痛・だるさ・食欲不振などの全身症状
のどの痛み、鼻水、胸や耳の痛み(中耳炎の合併)
症状が軽いうちは、乾いた咳が中心です
時間が経つと痰がからんだ咳になることもあります
特に夜間や早朝に咳が悪化しやすいです
以下のような症状がある場合は、早めに受診しましょう
息苦しさ、呼吸が浅い
高熱が3日以上続く(39℃以上)
水分が取れず、ぐったりしている
けいれんや意識がぼんやりしている
お子さんは、症状をうまく伝えられないこともありますので、保護者の方は注意して見守りましょう。
当院では、下記の検査により診断を行っています:
PCR検査:のどや鼻の粘液からマイコプラズマの遺伝子を検出します
血液検査:必要に応じて、体内の炎症反応を調べます
胸部レントゲン検査:必要に応じて、肺に影が出ていないかを確認します
また、マクロライド系抗菌薬に効かない耐性菌が増えているため、治療効果が見られない場合は薬を切り替える判断を行います。
咳や発熱などの症状が続くときは、早めの受診を考えて下さい。
治療には、主に以下の抗菌薬を使用します:
マクロライド系(第一選択)
キノロン系(重症や耐性菌が疑われる場合)
テトラサイクリン系(8歳以上のお子さんに使用可)
2024年から、マイコプラズマ肺炎が全国的に流行しています。
鳥取県米子市周辺でも、散発的に感染が報告されています。
長引く咳や微熱が続くときは、早めに医師の診察を受けましょう。
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