食物アレルギーのトピックス
赤ちゃんの湿疹と食物アレルギーとの関連性について
赤ちゃんの皮膚湿疹と食物アレルギーの発症には大きな関係があることがわかってきています。
重要なポイントと心がけておきたいことを挙げておきます。
重要ポイント
- 乳児期早期のアトピー性皮膚炎や湿疹があると、食物アレルギーを発症しやすくなります(アレルゲンの皮膚からの侵入)。
- アトピー性皮膚炎や湿疹のある皮膚から卵などの蛋白が入り込み、食物アレルギーの原因になります。
- 特に、生後6か月未満の湿疹やアトピー性皮膚炎の管理が非常に重要です。
生後4か月未満の湿疹は、食物アレルギーになるリスクが4〜7倍に増加します。
- 家庭のほこりや寝具には卵の蛋白質がちらばっています
- 殆どの家庭の家のほこりや寝具に卵の蛋白が検出されます。
- 離乳食の進め方と食物アレルギー
- 特に乳児期早期の湿疹は、食物アレルギーになるリスクを高めます。
- 適度に食物を摂取することにより、アレルギー反応が抑えられる可能性があります
- 症状が出ない程度の量の食品を摂取することで、体が慣れていきアレルギー反応が抑制されます(免疫寛容といいます)。
- 不要な食物除去は、食物アレルギーを悪化させることがあります。
◎【心がけておきたいこと】
- 乳児期の湿疹やアトピー性皮膚炎は速やかに治療しましょう(特に生後6か月未満)。
- 卵や小麦など、食物アレルギーの原因となりやすい食物の摂取を遅らせないようにしましょう。
当クリニックでは赤ちゃんを含めて皮膚の管理を積極的に行っています。
皮膚の管理には状態に合った保湿剤やステロイドなどの軟膏管理が重要です。
経過の把握にはご家庭とクリニックでの画像記録を確認しながら経過にあわせた管理を行います。
食物アレルギーについては、原因食物を確認し、検査結果とあわせて食物負荷試験などを行いながらできるだけ食べることができるよう進めていきます。
皮膚の管理や食物アレルギーなどについて、気になることがあればお気軽にご相談ください。