臍肉芽腫(さいにくげしゅ)は、赤ちゃんのおへそにできるやわらかく赤い「できもの」です。これはへその緒が取れたあと、傷が完全にふさがらずに、そこから肉芽という組織が盛り上がってくる状態です。痛みはなく、命にかかわることもほとんどありませんが、正しくケアすることが大切です。
臍肉芽腫の原因は、完全にはわかっていませんが、以下のような要因が考えられています。
予防のためには、おへその清潔を保ち、湿気や摩擦を避けることが重要です。
臍肉芽腫があるときに見られる主な症状は次のとおりです。
自然に治ることもありますが、治りが遅い場合や分泌液が多い場合は、一度受診されることをおすすめします。
臍肉芽腫の治療法は状態によって異なります。当院では以下の方法から適切なものを選びます。
治療は痛みがほとんどないように行いますので、ご安心ください。
ご家庭でのケアもとても大切です。以下のポイントにご注意ください。
臍肉芽腫によく似た病気には、「臍ポリープ」や「尿膜管遺残(にょうまくかんいざん)」などがあります。これらは、生まれつきの体のつくりに関連しており、治療方針も異なることがあります。
おへそのしこりやじゅくじゅくした状態がなかなか治らないときは、臍肉芽腫以外の可能性もありますので、正確な診断のためにも一度ご相談ください。
臍肉芽腫は赤ちゃんによく見られる良性のできものです。怖い病気ではありませんが、放置せずに清潔を保ち、必要に応じて適切な処置を受けることで、早く治すことができます。当クリニックでは、赤ちゃんの皮膚やおへそのトラブルにも丁寧に対応しております。気になる症状があれば、どうぞお気軽にご相談ください。