小児科

夜尿症

夜尿症の診断、治療などわかりやすく解説します。

1.夜尿症とは？

5歳以降で月１回以上の夜尿が3か月以上続く場合に「夜尿症」と診断されます。

2.夜尿症の原因は？

• 夜寝ている間に作られる尿の量が多い
• 膀胱に貯めることのできる尿の量が十分ではない
• 睡眠がまだ発達途上にあって、眠りから目覚めにくく尿が出そうになっても起きること
  ができない

3.夜尿症の子どもはどのくらいいますか？

５歳：15%、⑦７歳：10%、15歳以上：1〜2%

4.夜尿症は治りますか？

夜尿症は成長とともに自然に治ることが多いですが、早めに治療した方が早く治る割合が高いことがわかっています。

5.夜尿症の検査は？

1)まず夜尿の状態や睡眠の状態などお話しを聴きます。
2)おしっこの検査と超音波検査を行ないます。
3)必要と思われた場合は、血液検査を行うことがあります。

6.どのような治療を行いますか？

1)生活習慣を見直し：まずは生活習慣を見直し、改善します。
2)便秘治療：便秘症があると夜尿症が治
にくいため、便秘の治療を行います。
3)薬物治療
　①尿量を調節するお薬
　②膀胱の収縮を和らげるお薬
　③漢方を使うこともあります
4)アラーム療法
　①お薬を使わない治療です。ご家族の協力が必要ですが、実際行ってみるとかなり有効性が高い治療です。適宜薬物療法と併用することもあります。
　②夜おしっこが出た時にアラームが鳴る機器を使って、夜尿の際にアラームを鳴らして、おしっこが出たことを本人に気づかせます。これを続けることにより膀胱に貯められる尿量を増やしていきます。
※保険診療ではないため、費用が発生します。
　詳細は当クリニックまでお問い合わせ下さい

親として知っておきたいことは？

お子さんが夜尿症に直面しているとき、恥ずかしさや困惑、恐怖を感じている可能性があります。この問題を解決するためには、まず、保護者の方が情報を得て理解することが重要です。また、お子さんを非難せず、支え、理解するよう心がけましょう。