小児科

子どもの日焼け

子どもの日焼けの基礎知識、リスク、予防策、そしてもし日焼けの対処法について解説します。米子周辺でも日差しの強い日は紫外線が強いため、十分な対策が必要です。

1. 日焼けとは

日焼けとは、太陽光に含まれる紫外線に長時間さらされることで、皮膚が赤くなったり、痛みを伴ったりする現象です。特に子どもの肌は大人よりも敏感であり、短時間で日焼けしやすいです。紫外線はUVAとUVBの2種類に分けられ、日焼けにおけるリスクの一因となっています。

• UVA:皮膚の奥深くまで浸透し、長期的な肌のダメージや老化を引き起こす。
• UVB:表皮を刺激し、日焼けや皮膚がんのリスクを高める。

2. 日焼けのリスク

日焼けによる皮膚への影響は、一時的な痛みや赤みだけではなく、長期的な健康問題に発展する可能性があります。

• 急性リスク:皮膚の炎症や水疱、ひどい場合には熱中症。
• 慢性リスク:繰り返しの日焼けは、シミやしわ、皮膚がんのリスクを高める。

特に幼少期に繰り返し日焼けすることで、将来の皮膚がんのリスクが増加する可能性もあると言われています。

3. 日焼け予防のためのポイント

お子さんを太陽から守るための予防策について

① 適切な時間帯:午前10時から午後4時の間は紫外線が最も強い時間帯であるため、この時間帯の屋外活動はできるだけ避けましょう。
②衣服:長袖シャツや帽子、サングラスを着用し、露出した皮膚の面積を減らします。
③日焼け止め:日焼け止めを適切に使用します。SPF 30以上のものを選び、こまめに(2〜3時間毎に)塗り直しましょう。特にプールや汗で流れた後には再度塗り直しましょう。
④シェード:日陰を活用し、直接的な太陽光を避けます。

4. 日焼けの対処法

①冷やす:冷たいシャワーや湿布で火照った皮膚を冷やします。
②保湿:保湿クリームなどを使用して肌の乾燥を防ぎます。
③水分補給:水分をしっかり摂り、体の中から回復を促します。

 

【日焼けに関する豆知識】

1)季節や天候、時間帶と紫外線の量

・ 紫外線は3月ごろから増え始め、6〜7月に最も強くなります。
・ 午前10時〜午後2時ごろまでに1日の半分以上の紫外線が降り注ぎます。
・快晴の日の紫外線量を100%とする場合、雨の日は20〜30%、薄曇りの日は50〜80%程度とされています。

2)「日焼け止め」について

「日焼け止め」は、お子さんのデリケートな肌を太陽の紫外線から守るために不可欠なアイテムです。「日焼け止め」の効果をあらわすSPFとPA、日焼け止めの大まかな選び方など記載します。

①SPFとPAについて

日焼け止めには、製品の効果を表すための指標が記載されています。代表的なのが「SPF」と「PA」です。
• SPF(Sun Protection Factor):UVB(皮膚の表面を日焼けさせる紫外線)を防ぐ効果を示します。数値が高いほど、UVBからの保護効果が長く持続します。UVBのカット率は、SPF30で約97%、SPF50+では約98%とされます。
• PA(Protection Grade of UVA):UVA(肌の奥に浸透し、しわやたるみの原因となる紫外線)を防ぐ効果を示します。PA+からPA++++までの4段階があり、+が多いほど保護効果が高くなります。

②活動環境と日焼け止めの選び方

・日常生活(散歩や買い物など):SPF 10〜20, PA + 〜 ++
・屋外での軽いスポーツやレジャーなどの活動:SPF 20〜30, PA ++ 〜 +++
・炎天下でのレジャー、マリンスポーツなど:SPF 40〜50, PA +++ 〜 ++++


日焼けは一見軽く見えることもありますが、長期的なリスクがあるため、お子さんの健康を守るために予防が不可欠です。紫外線の強い季節や時間帯を避け、適切な衣服と日焼け止めでしっかりと保護しましょう。

 

赤ちゃんの日焼けと日焼け止めについて 

 →こちらを参照して下さい


診療時間 電話 Web予約 アクセス