小児科

尿路感染症

1.尿路感染症とは?

尿路感染症(UTI)は、小児期に頻繁に見られる細菌感染で、膀胱から尿道、腎臓まで尿の通り道に細菌が侵入することで発症します。乳幼児では発熱や不機嫌のみの症状も多く、疎かにできない病気です。

2.種類と原因

  • 下部尿路感染症(膀胱炎・尿道炎):頻尿、排尿時の痛み、尿のにおい・色の変化が特徴。
  • 上部尿路感染症(腎盂腎炎など)38℃以上の高熱、背部・腰部痛、嘔吐や腹痛を伴うことも多い。

※男女差とリスク:女児が小児UTIを起こしやすく、包茎の未処置の男児もリスクが高いです。

3.主な症状

    • 乳幼児:原因不明の高熱、機嫌不良、授乳不振など非特異的な症状が多く見られます。
    • 23歳以上:排尿痛、頻尿、悪臭尿、血尿などが現れることがあります。

    4.診断プロセス

      • 検尿検査と尿培養:尿の一般検査と尿中の病原菌検査。
      • 画像検査:クリニックでは超音波検査を行うことがあります。状態、検査結果などにより必要と思われる際には病院紹介します。病院では造影検査やMRI検査などが行われることもあります。

      5.治療と経過

        • 抗菌薬治療:軽症例では短期(5日間)。状態や経過によっては、経口や注射で714日間投与されることもあります。
        • 重症例や乳児:点滴による抗菌薬を用いることも多いです。

        6.家庭でできる対策・予防

          • こまめなおむつ交換と陰部清潔
          • トイレトレーニング中は排尿を我慢させない
          • 女児は後ろから前への拭きを避けるなどトイレ習慣の指導
          • 水分摂取により排尿を促す。
          • 持続する発熱や排尿時痛などあれば受診

          7.家庭でできる対策・予防 受診をおすすめするケース

          • 原因不明の高熱が続く(38℃以上)
          • 排尿時の様子がいつもと違う/機嫌悪化
          • 尿に悪臭や濁り、血尿がある
          • 過去に尿路感染症などの既往歴がある

          これらに該当する場合は、速やかに小児科受診をお願いします。

           

          ✅ まとめ

          • 子どもの尿路感染症は、症状があいまいでも見逃してはいけない疾患です。
          • 尿検査と尿培養検査、抗菌薬治療が重要です
          • 再発予防・合併症対策として、画像検査や生活指導も必要になります。

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