インフルエンザワクチンの有効性について、麻しんや風しんワクチン(MRワクチン)で認められているような高い発病予防効果ではありませんが、「発症」を抑える効果が一定程度認められています。さらに一部の方にみられる重篤な合併症を予防する効果があります。インフルエンザワクチンの最も大きな効果は、「重症化」を予防することとされています。
高熱、体のだるさ、筋肉痛、咳、鼻水、食欲不振、哺乳不良など
気管支炎や肺炎、中耳炎、心筋炎、インフルエンザ脳症などがあげられます。
小児に対する発症リスクが40〜70%減少します。
※70%の発症リスクが減少とは・・・ワクチンを接種せず発病した方のうち70%はワクチンを接種していたら発症が予防された(例えばワクチンを接種しないで発症した人が10人いた場合、ワクチンを接種していたら7人は発症を予防できたことになります)
インフルエンザによる入院や死亡のリスクを減少させる効果が報告されています。
約60%の発症リスクが減少。
約30%の発症リスクが減少。
1歳未満のお子さんに対する有効性は報告によってばらつきがあります。有効性がはっきり確認できないという報告や20〜60%の効果があるという報告もあります。重症化を防ぐ可能性も示唆されています。
1歳未満の赤ちゃんには、効果は限定的ですがある程度の発症予防や重症化予防が期待できます。また、家族全員が接種することで、家庭内での予防がより強固になります。
1歳未満の赤ちゃんにインフルエンザワクチン接種をするかどうかは、最終的には保護者様の判断となりますが、赤ちゃんの周りの兄弟や大人などを合わせた接種が最も確実な防御策と考えられます。