予防接種について

BCGワクチン

BCGワクチンの概説・接種時期・有効性・副反応など

★BCGワクチンとは

BCGワクチンは、結核を予防するワクチンです。結核とは結核菌による感染症で、はじめは咳や発熱が続くような風邪に似た症状が見られます。乳幼児は結核に対する抵抗力が弱いため、感染してしまうと全身性の結核や髄膜炎を起こして重い後遺症が残る可能性があります。結核は戦前の日本では死亡原因の第一位でしたが、近年ではワクチン接種や治療薬の開発により患者数は減少しています。しかし、高齢者を中心に年間1万程度の発生数は続いているため、BCGによる予防は重要です。

★BCGワクチンの接種時期

 BCGワクチンの接種は、通常、生後58カ月未満の間に、1回の接種が標準的です。

<接種方法> 管針法(スタンプ式)といって管に細い針がついたものを上腕の2カ所に強く押しつけて皮内に接種します。ワクチンを打った後はすぐに接種部位を触らず10分程度乾燥させます。当日の入浴は問題ありませんが、接種部位をこすったり引っかいたりしないように気をつけてください。

 <一般的なスケジュール> 生後5か月

★接種にかかる費用

公費で接種が可能ですが、1歳を過ぎると自己負担金が発生します。

★BCGワクチンの効果

ワクチンを接種することにより、一般的には約1か月で免疫ができ、その後約1015年間は予防効果があるといわれています。

★副反応

通常は23週間後以降にぽつぽつと接種部位が腫れてきて膿が出ることもありますが、数か月で自然に治ります。接種部位には塗り薬や貼り薬はつけないようにします。

1%以下の割合で、接種して12か月経過後に脇の下のリンパ節が腫れてくることがあります。通常接種後1〜3か月後にみられ、2cm程度腫れることもありますが、通常接種6か月後までに自然に退縮します(治療は必要ありません)。また、先天性免疫不全症の子どもにBCGワクチンを接種した場合は菌が全身に広がることもあります。

 

【コッホ現象について】

接種後3日目から10日目頃までに接種部位に明らかな発赤・腫脹、針痕部位の化膿などがみられた場合には、赤ちゃんが結核に感染しているか、すでに結核菌に対して免疫を有している可能性があります。慌てずにすぐにかかりつけの医師に相談しましょう。1か月程度かけて上記の症状が起こる場合は通常の反応です。


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