梅雨と台風の季節には、子供の気管支喘息の症状が悪化することがあります。本記事では、これらの気象条件が喘息の症状に及ぼす影響について説明します。
1)梅雨の時期
湿度が高く、特定の病状が悪化することがあります。気管支喘息の症状は、高湿度が引き起こす気道の炎症や腫れ、ダニの増加、寒冷気候による気道収縮、この時期のウイルス感染症の増加によって悪化しやすいとされています。これらが組み合わさることで、梅雨の時期には気管支喘息の症状が悪化しやすくなると考えられます。
2)台風の影響
大気圧の急激な変動や気温、湿度の変化により気管支喘息の症状が悪化することが一般的に知られています。また、台風の強風によって舞い上がったアレルゲン(花粉やハウスダストなど)が気道に入り込むことで、アレルギー反応を引き起こし、気管支の炎症や喘息の発作を誘発する可能性もあります。
子どもの気管支喘息と梅雨や台風の関係については、まだ十分に解明はされていませんが、上記の点が関与すると考えられます。個人個人の体質やアレルギーの種類、気管支喘息の重症度なども影響を受けやすさに関与します。
対策
・処方されている薬は、忘れずに続けましょう。
・症状が悪化した場合は、医師の診察を受けてください。 治療内容の変更が必要になることがあります。
※咳やぜん息の症状を動画記録して持参していただくと状態が把握しやすくなります。
・「ダニ・ハウスダスト」が喘息増悪の原因になりやすいため、ベッドや布団、カーペット、ソファなどダニの繁殖しやすい場所は、定期的な掃除をしたり、日光の当たる場所に干したりしましょう
・気温が急に上がったり下がったりするときは、エアコンなどを使って室内の温度を適切に調整してください。
・湿度が高いときは、症状が出やすくなることもあります。室内の湿度も適切に調整しましょう(40〜60%程度が良いとされます)。