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2025-01-20

スギ花粉症の飛散がはじまります

2025年のスギ花粉シーズンが近づいてきました。今年の鳥取県西部(米子市・境港市)では、例年並みの2月中旬ごろに飛散が始まると予測されています。ただし、2024年と比べると飛散量が約4.4倍になる見込みです。お子さんが花粉症を持っている場合、今年は例年以上につらい症状が現れる可能性があります。

スギ花粉症の症状や治療法、特に「初期療法」について記載しています。早めの対策を心がけましょう。


花粉症とは?

花粉症は「季節性アレルギー性鼻炎」とも呼ばれ、アレルギー反応の一種です。スギやヒノキの花粉が鼻や目の粘膜に付着すると、体内でアレルギーを引き起こす物質(IgE)が作られます。その後再度花粉が侵入すると、アレルギー反応物質を放出する細胞(マスト細胞)からヒスタミンなどの化学物質が放出され、症状が現れます。

  • 鼻水や鼻づまり
  • くしゃみや鼻のかゆみ
  • 目のかゆみや充血
  • 咳や喉のかゆみ
  • 倦怠感や集中力の低下

お子さんでは、鼻こすり、目こすりの症状が多いことを経験します。また、くしゃみや鼻づまりがひどくなると夜眠れなくなり、日中の眠気やイライラ、学習への影響が出る要因となり得ます。


2025年のスギ花粉が多い理由は?

2024年の夏は猛暑で、日照時間が非常に長かったことが花粉飛散量の増加に影響しています。気温が高く日照時間が長い夏には、スギの花芽が多く作られるため、翌春に大量の花粉が飛散する傾向があります。

米子市では2024年7月に33.1℃という82年ぶりの高温が観測されました。この気象条件が、2025年春の花粉症シーズンを厳しくする原因の一つです。


花粉症の初期療法とは?

花粉症は症状がひどくなってから治療を始めても、薬の効果を十分に感じにくいことがあります。そのため、「初期療法」が推奨されます。

初期療法とは、花粉が飛散する前や症状が軽い時期から薬を使い始める治療法です。この方法により、症状の発症を遅らせたり、ピーク時の症状を軽くすることができます。

治療には以下の薬が使われます。

  • 抗ヒスタミン薬(飲み薬):くしゃみや鼻水を抑える薬です。
  • 点鼻薬や目薬:鼻づまりや目のかゆみを軽減します。
  • 症状がひどい場合はさらに強い薬を処方することもあります。

初期療法が必要な場合とは?

以下のような場合は、初期療法を検討しましょう。

  • 毎年、花粉症でつらい思いをしている
  • 勉強や受験に集中できない
  • 夜に鼻づまりで眠れず、日中の生活に影響が出ている

初期療法を行うことで、花粉シーズンのつらさを軽減し、勉強や日常生活への影響を最小限に抑えることができます。


花粉症と気管支喘息の関係

花粉症は、気管支喘息と併発することがよくあります。どちらかが悪化するともう一方も悪化しやすくなるため、両方の治療を適切に行うことが重要です。

特に冬から春にかけて喘息発作を起こす子どもも多いため、花粉症の症状が見られる場合は、喘息の治療も合わせて検討しましょう。


花粉症の症状が気になったら

当クリニックでは、花粉症や気管支喘息に対する治療を行っています。お子さんの症状に合わせた適切な治療をご提案しますので、ぜひお気軽にご相談ください。

 


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