6月21日(土)休診のお知らせ
6月21日(土)は院長不在のため、休診とさせていただきます。
ご迷惑お掛けしますが、よろしくお願いします。
6月21日(土)は院長不在のため、休診とさせていただきます。
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鳥取県西部、米子市周辺では伝染性紅斑(りんご病)が流行していて、注意報レベル〜警報レベルが続いています。
お子さんの手足が淡く赤くなったり、頬が赤くなる・だるさなどの症状がある場合は、感染の可能性があります。
🔗別ページに次のような内容をわかりやすくまとめています
お子さんの症状に不安がある場合や、「これってりんご病?」と気になるときは、当クリニックまでお気軽にご相談ください。
4月から6月にかけて、米子市周辺の学校では健康診断(学校健診)が実施されています。
内科検診のほかに、歯科、眼科、耳鼻科の検診も行われ、子どもたちの健康状態を総合的に確認する重要な機会です。
内科検診では、心臓・肺・皮膚・脊柱・運動器などの異常の有無を確認します。具体的には、心雑音や肺音、脊柱の側弯(そくわん)、手足の動きの状態などを診察します。あわせて、身長・体重の推移も確認され、成長曲線を用いて成長のバランス(たとえば肥満ややせの傾向)を評価します。
▶︎ 詳しくは[成長障害・肥満とやせのページ]をご覧ください(※内部リンクへ)
また、学校での検尿では、尿中の蛋白や潜血(血液の混入)などの異常を調べる検査が行われます。
学校健診で「異常の可能性がある」と指摘されても、再検査で異常が認められない場合も少なくありません。ただし、健診は病気の“早期発見”につながる大切な機会でもあります。
学校から医療機関の受診を勧められた場合は、なるべく早めに受診し、必要に応じて専門的な診察を受けるようにしましょう。
▶︎ 詳しくは学校健康診断、学校検尿のページを参照して下さい
全国的に気温が上昇してきていますが、鳥取県内では、鳥取市や米子市など各地域で25度を超える日があり、夏のような暑さを感じることも増えています。しかしこの時期は、まだ体が暑さに慣れていないため、真夏と同じくらい熱中症のリスクがあります。
そのため、体を少しずつ暑さに慣らしていく「暑熱順化(しょねつじゅんか)」を意識することが大切とされます。今のうちから、無理のない範囲で体を暑さに慣らす工夫をしていきましょう。
暑熱順化とは、体を徐々に暑さに慣れさせることで、暑い環境に適応できるようになる生理的な変化のことです。暑熱順化が進むと、以下のような変化が起こります:
これらの変化により、暑い環境下でも体温上昇を抑制でき、熱中症のリスクを下げることができます。
子どもは大人よりも暑熱順化に時間がかかると言われています。大人は1〜2週間程度で暑熱順化が進みますが、子どもや高齢者は約1ヶ月かかることもあります(個人差はあります)。
また、せっかく暑熱順化ができても、数日間涼しい環境で過ごすと元に戻ってしまうことにも注意が必要です。梅雨の時期は比較的涼しい日が続くため、梅雨明け後の急激な暑さに体が対応できず、熱中症のリスクが高まります。
4月から5月にかけて、少しずつ暑い日が増えてくるこの時期は、暑熱順化を始めるのに適したタイミングです。無理のない範囲で、汗をかく機会を少しずつ増やしていきましょう。
以下のようなタイミングでは、体が暑さに慣れていない可能性が高いため、特に熱中症に注意が必要です。これらの時期の2週間前から暑熱順化を始めるとよいでしょう。
5月でも最高気温が25℃以上の夏日や、30℃以上の真夏日となることがあります。体がまだ暑さに慣れていないため、気温が急に上がる日は特に注意が必要です。
梅雨明け後は晴天が続き、気温が急上昇することが多くあります。梅雨の間に暑熱順化ができていないと、熱中症のリスクが高まります。
夏休みなどのお休みの期間の過ごし方によっては暑熱順化が戻ってしまうこともあります。特に旅行や帰省などで涼しい場所に滞在していた場合は注意が必要です。
暑熱順化を進める際も、熱中症にならないよう以下の点に注意しましょう:
熱中症は予防が重要です。夏本番を迎える前の今から暑熱順化を始め、子どもの体を徐々に暑さに慣れさせていきましょう。暑熱順化と併せて、こまめな水分補給や服装の工夫など、総合的な熱中症予防対策を行うことが大切です。
詳しい熱中症の症状や予防方法については、参考記事を参照して下さい。
2024年夏ごろから、鳥取県内で百日咳(ひゃくにちぜき)の大規模な流行が確認されました。
特に鳥取市を中心とした県東部では、小中高校生を中心に患者数が急増し、2024年後半には県全体で365人の感染が報告されました。これは、2018年比で6倍以上でした。
全国的にはまだコロナ前の水準に戻っていない中で、鳥取県の増加は目立っており、都道府県別でも上位に位置しています。
流行のピークは2024年夏から秋にかけてでしたが、その後も完全には収束せず、2024年末以降も感染報告が継続しています。
2025年4月現在、米子市を含む県西部地域でも、10歳前後の子どもを中心に百日咳の発生が続いているとの県の公式発表がありました(鳥取県HP)。
鳥取県や米子市の保健所は、次のような対策を呼びかけています:
定期予防接種(DPT-IPV)の実施の確認
家庭や学校での手洗い・マスク着用の励行
咳が出る場合の「咳エチケット」の徹底
乳幼児がいる家庭では特に注意をしてください
2024年7月以降、鳥取県東部の中学校を中心に集団感染の報告がありました。
夏休み中の部活動や地域活動を通じて、米子市・境港市方面への感染拡大も心配されていました。
現在のところ、米子市内の特定の学校名などは公表されていませんが、県西部でも学齢期の子どもたちを中心に小規模な集団感染が起きていた可能性が指摘されています。
百日咳は、一度感染しても再感染する可能性がある病気です。
また、ワクチンの効果が年齢とともに薄れてくるため、思春期や大人も感染することがあります。
乳児や免疫力の低い子どもたちへの感染に対して注意が必要です。
咳が続いている家族や兄姉がいる場合は、乳児との接触を控えるなど、感染拡大を防ぐ意識を持つことが大切です。
百日咳は、初期は風邪に似た症状で始まり、次第に「コンコンコン」と連続する咳が続くようになります。
かぜやほかの感染症、アレルギー症状との鑑別が難しいことはありますが、百日咳には以下の症状がみられることが多いです。
咳が1週間以上続く
咳のあとに嘔吐することがある
呼吸のときに**「ヒューヒュー」という音**がする
夜になると咳がひどくなる
周囲に百日咳の患者がいる
百日咳の予防には、定期予防接種である5種混合ワクチン(DPT-IPV-Hib:ジフテリア・百日咳・破傷風・ポリオ・ヒブ)が効果的です。
・標準的には生後2ヶ月から接種開始、4回の接種で基本的な免疫をつけます。ただし、ワクチンの効果は年数とともに弱まるため、特に小学生〜10代以上は感染・伝播の可能性があります
・就学前(5~6歳)の年長児には三種混合ワクチン(DPT)の追加接種が有効とされています。これは定期接種ではなく私費での接種となりますが、現状では百日咳予防に対して大変有効な方法ですので、ぜひご検討下さい
・乳幼児がいるご家庭では、周囲の大人や年長のお子さまも必要に応じて追加接種をご検討ください
当クリニックでは、百日咳を含む感染症の早期診断と治療に対応しています。
米子市を中心とした地域での流行状況に基づき、抗原検査、PCR検査、LAMP法などにより診断を行っています。
「咳が長引く」「咳込みがある」など気になる症状がみられたら、お気軽にご相談ください。
※予防接種のご相談も承っておりますので、接種状況や追加接種についてご不明な点があれば、お気軽にご相談ください。
百日咳について詳細は⇒ こちら
最近クループ(クループ症候群)を発症するお子さんが少し増えているように思われます。要因ははっきりとしていませんが、検査でRSウイルス、ヒトメタニューモウイルス、パラインフルエンザウイルスなどが陽性となるお子さんが時々あるため、このような感染症が関連している可能性があります。
クループ症候群は、主に生後6ヶ月から3歳の乳幼児に多く見られる呼吸器の病気で、 3歳までのお子さんに多く発症しますが、年長児や小中学生にみられることもあります。 これは、乳幼児の喉頭や気管が大人よりも狭く、炎症による腫れで気道が閉塞しやすいためです。
クループ症候群になりやすい子どもの特徴
年齢:生後6ヶ月から3歳の乳幼児に多く見られます。
アレルギー疾患の有無:アレルギー性鼻炎や気管支喘息などのアレルギー疾患を持つお子さんは、感冒時にアレルギー反応が併発し、喉の粘膜が腫れやすくなるため、クループ症候群を発症しやすいとされています。
クループ症候群の原因
主な原因はウイルス感染で、特にパラインフルエンザウイルスが多いとされていますが、他にもRSウイルス、ヒトメタニューモウイルス、インフルエンザウイルスなどが原因となることがあります。
クループ症候群の症状:録音・録画での記録があると診断しやすいですので、クループ様の咳と思われる時は記録をお願いします。
犬吠様咳嗽:犬が吠えるような特徴的な咳が見られます。
嗄声:声がかすれることがあります。
吸気性喘鳴:息を吸うときに「ヒューヒュー」「ゼーゼー」という音がすることがあります。
これらの症状は夜間や寝ている時、大きな声で泣いた時に悪化しやすいことが特徴です。
クループ症候群の治療
薬物療法:喉頭の腫れを改善させるためにステロイドの内服を行います。
吸入療法:アドレナリン(ボスミン)やステロイドを含んだ吸入を行うことがありますが、効果の持続は短時間であるため、症状が再燃することがあります。
自宅でのケア
加湿:加湿器や洗濯物などで充分な加湿をしてください。
安静:大泣きをきっかけに症状が悪化することもありますので、安静を保つように心がけてください。
注意が必要な症状
以下の症状が見られる場合は、緊急を要する可能性があるため、すぐに医療機関を受診しましょう。
息を吸うときに喉の付け根や胸をへこませる呼吸(陥没呼吸)をしている
顔色や唇の色が悪い
水を飲み込めず、よだれが出ている
息苦しくて横になっていることが出来ず、起き上がってしまう
クループ症候群は、適切な治療とケアで多くの場合、数日から1週間程度で回復します。しかし、症状が重い場合や呼吸困難が見られる場合は、早急に医療機関を受診しましょう。
当クリニックのご案内
当クリニックでは、クループ症候群をはじめとする小児の呼吸器疾患に対応しております。ご不明の点などありましたらお気軽にお問い合わせ下さい。
2025年のスギ花粉シーズンが近づいてきました。今年の鳥取県西部(米子市・境港市)では、例年並みの2月中旬ごろに飛散が始まると予測されています。ただし、2024年と比べると飛散量が約4.4倍になる見込みです。お子さんが花粉症を持っている場合、今年は例年以上につらい症状が現れる可能性があります。
スギ花粉症の症状や治療法、特に「初期療法」について記載しています。早めの対策を心がけましょう。
花粉症は「季節性アレルギー性鼻炎」とも呼ばれ、アレルギー反応の一種です。スギやヒノキの花粉が鼻や目の粘膜に付着すると、体内でアレルギーを引き起こす物質(IgE)が作られます。その後再度花粉が侵入すると、アレルギー反応物質を放出する細胞(マスト細胞)からヒスタミンなどの化学物質が放出され、症状が現れます。
お子さんでは、鼻こすり、目こすりの症状が多いことを経験します。また、くしゃみや鼻づまりがひどくなると夜眠れなくなり、日中の眠気やイライラ、学習への影響が出る要因となり得ます。
2024年の夏は猛暑で、日照時間が非常に長かったことが花粉飛散量の増加に影響しています。気温が高く日照時間が長い夏には、スギの花芽が多く作られるため、翌春に大量の花粉が飛散する傾向があります。
米子市では2024年7月に33.1℃という82年ぶりの高温が観測されました。この気象条件が、2025年春の花粉症シーズンを厳しくする原因の一つです。
花粉症は症状がひどくなってから治療を始めても、薬の効果を十分に感じにくいことがあります。そのため、「初期療法」が推奨されます。
初期療法とは、花粉が飛散する前や症状が軽い時期から薬を使い始める治療法です。この方法により、症状の発症を遅らせたり、ピーク時の症状を軽くすることができます。
治療には以下の薬が使われます。
以下のような場合は、初期療法を検討しましょう。
初期療法を行うことで、花粉シーズンのつらさを軽減し、勉強や日常生活への影響を最小限に抑えることができます。
花粉症は、気管支喘息と併発することがよくあります。どちらかが悪化するともう一方も悪化しやすくなるため、両方の治療を適切に行うことが重要です。
特に冬から春にかけて喘息発作を起こす子どもも多いため、花粉症の症状が見られる場合は、喘息の治療も合わせて検討しましょう。
当クリニックでは、花粉症や気管支喘息に対する治療を行っています。お子さんの症状に合わせた適切な治療をご提案しますので、ぜひお気軽にご相談ください。