フルミスト点鼻液(経鼻インフルエンザワクチン)についてのご案内
当クリニックでは、10月1日から新しいタイプのインフルエンザワクチン(フルミスト点鼻液;フルミスト®)の接種を開始しています。フルミストとは、注射ではなく鼻に噴霧するタイプのワクチンです。痛みを感じることがなく、特に注射を怖がるお子さんには負担の少ない方法です。このワクチンは、インフルエンザウイルスを弱毒化した生ワクチンで、ウイルスの入り口である鼻の粘膜に直接免疫をつけることができます。
アメリカでは2003年から、ヨーロッパでは2011年から広く使われており、日本でも今シーズンから使用可能となりました。
フルミストのメリット
★ 痛みがない
注射を嫌がるお子さんも、安心して受けられます
★ 1回の接種で完了
従来の注射型ワクチンでは、13歳未満のお子さんは2回接種が必要ですが、フルミストは1回で済みます
★ 予防効果が長い
効果はおよそ1シーズン続くとされています。鼻の粘膜に直接免疫をつけるため、従来の注射型ワクチンよりも高い予防効果が期待できるともいわれています
フルミストのデメリット
★ 風邪のような症状が出ることがあります
接種後1週間以内に、30〜40%の方に鼻水や咳などの風邪のような症状や発熱がみられることがありますが、1週間程度で治まります
★ 迅速検査で陽性反応が出ることがあります
生ワクチンのため、接種後2週間はインフルエンザの迅速検査で陽性になる可能性があります
★ 接種前後において、タミフルなどの抗インフルエンザ薬の使用を控えていただく必要があります
接種前48時間**~接種後2週間は、タミフルなどを服用するとフルミストの効果が減弱する可能性が指摘されています(** ゾフルーザの場合は17日との報告があります)
注意点
・鼻閉がある場合、効果が十分に発揮されない可能性があるため、症状が軽減してから接種することをお勧めします。
・ぜん息のコントロールが十分でないお子さんは接種をお控えください。また、アスピリンや免疫抑制剤を服用中のお子さんも接種をお控えください。
・フルミストには卵成分が含まれているため重度の卵アレルギーがあるお子さんや、またゼラチンに対しアナフィラキシーなどの既往のあるお子さんは接種を避けてください。
・接種後1~2週間は、乳児あるいは免疫不全の方や免疫抑制剤を使用している方との接触を避けて下さい。
その他
・接種後に鼻漏やくしゃみが見られても再投与の必要はありません。ただし、接種時に強い抵抗があり十分に噴霧できなかった場合は、効果が期待できないことがあります(この場合も再投与の必要はありません)。
・フルミストの接種を選択された場合は、注射型ワクチンの投与はできません。
【対象年齢】2才〜18才の方 ※当院をかかりつけ以外の方も可能です
【接種方法】鼻に専用のスプレー器具を使って噴霧します。鼻水が多い場合や泣いている場合は、事前に鼻水を除去し、またリラックスできるようにしておいてください。
接種の様子は、事前に動画サイトでもご覧いただけます(英語の動画ですが、接種の様子はわかりやすいです)。
(動画リンク:
https://www.youtube.com/watch?v=tw_qbYqx2jY&feature=player_detailpage#t=45s)
※ お子さんの鼻への接種に対する抵抗が強く、安全に接種ができないと医師が判断した場合には実施を見合わせることもあります。
※ 事前に自宅で熱を測ってから来院してください。また、ワクチン接種後は30分程度クリニックで様子をみてから帰宅となります。
【接種費用】7.500円 です
【他のワクチンとの接種間隔について】
当院ではフルミスト接種前後は、1週間程度の間隔をあけるようにします。
また、他のワクチンとの同時接種は行いません。
【予約方法】
窓口または電話でのご予約をお願いします。
※ 在庫に限りがありなくなり次第終了しますので、早めのご予約をお勧めします。
(キャンセルされる場合は、なるべくお早めにお知らせください。)
【フルミスト予診票】
経鼻弱毒生インフルエンザワクチン(フルミスト点鼻液)接種説明書・予診票
(説明文をお読みいただいた上で記入いただきますよう、宜しくお願いします)