学校健康診断・学校検尿について

【米子市周辺でも学校健診が始まっています】

4月から6月にかけて、米子市周辺の学校では健康診断(学校健診)が実施されています。
内科検診のほかに、歯科、眼科、耳鼻科の検診も行われ、子どもたちの健康状態を総合的に確認する重要な機会です。

内科検診では、心臓・肺・皮膚・脊柱・運動器などの異常の有無を確認します。具体的には、心雑音や肺音、脊柱の側弯(そくわん)、手足の動きの状態などを診察します。あわせて、身長・体重の推移も確認され、成長曲線を用いて成長のバランス(たとえば肥満ややせの傾向)を評価します。
▶︎ 詳しくは[成長障害・肥満とやせのページ]をご覧ください(※内部リンクへ)

また、学校での検尿では、尿中の蛋白や潜血(血液の混入)などの異常を調べる検査が行われます。

学校健診で「異常の可能性がある」と指摘されても、再検査で異常が認められない場合も少なくありません。ただし、健診は病気の“早期発見”につながる大切な機会でもあります。

学校から医療機関の受診を勧められた場合は、なるべく早めに受診し、必要に応じて専門的な診察を受けるようにしましょう。

▶︎ 詳しくは学校健康診断、学校検尿のページを参照して下さい

鳥取県・米子市における百日咳の流行について

百日咳が鳥取県で流行しています

2024年夏ごろから、鳥取県内で百日咳(ひゃくにちぜき)の大規模な流行が確認されました。
特に鳥取市を中心とした県東部では、小中高校生を中心に患者数が急増し、2024年後半には県全体で365人の感染が報告されました。これは、2018年比で6倍以上でした。

全国的にはまだコロナ前の水準に戻っていない中で、鳥取県の増加は目立っており、都道府県別でも上位に位置しています。

米子市を含む地域での感染報告

流行のピークは2024年夏から秋にかけてでしたが、その後も完全には収束せず、2024年末以降も感染報告が継続しています。
2025年4月現在、米子市を含む県西部地域でも、10歳前後の子どもを中心に百日咳の発生が続いているとの県の公式発表がありました(鳥取県HP)。

鳥取県や米子市の保健所は、次のような対策を呼びかけています:

  • 定期予防接種(DPT-IPV)の実施の確認

  • 家庭や学校での手洗い・マスク着用の励行

  • 咳が出る場合の「咳エチケット」の徹底

  • 乳幼児がいる家庭では特に注意をしてください

学校や地域での集団感染の可能性について

2024年7月以降、鳥取県東部の中学校を中心に集団感染の報告がありました。
夏休み中の部活動や地域活動を通じて、米子市・境港市方面への感染拡大も心配されていました。

現在のところ、米子市内の特定の学校名などは公表されていませんが、県西部でも学齢期の子どもたちを中心に小規模な集団感染が起きていた可能性が指摘されています。

注意点

百日咳は、一度感染しても再感染する可能性がある病気です。
また、ワクチンの効果が年齢とともに薄れてくるため、思春期や大人も感染することがあります。

乳児や免疫力の低い子どもたちへの感染に対して注意が必要です
咳が続いている家族や兄姉がいる場合は、乳児との接触を控えるなど、感染拡大を防ぐ意識を持つことが大切です。

百日咳にみられる症状

百日咳は、初期は風邪に似た症状で始まり、次第に「コンコンコン」と連続する咳が続くようになります。
かぜやほかの感染症、アレルギー症状との鑑別が難しいことはありますが、百日咳には以下の症状がみられることが多いです。

  • 咳が1週間以上続く

  • 咳のあとに嘔吐することがある

  • 呼吸のときに**「ヒューヒュー」という音**がする

  • 夜になると咳がひどくなる

  • 周囲に百日咳の患者がいる

百日咳予防のワクチン接種について

百日咳の予防には、定期予防接種である5種混合ワクチン(DPT-IPV-Hib:ジフテリア・百日咳・破傷風・ポリオ・ヒブ)が効果的です。

ワクチン接種のポイント

・標準的には生後2ヶ月から接種開始、4回の接種で基本的な免疫をつけます。ただし、ワクチンの効果は年数とともに弱まるため、特に小学生〜10代以上は感染・伝播の可能性があります
・就学前(5~6歳)の年長児には三種混合ワクチン(DPT)の追加接種が有効とされています。これは定期接種ではなく私費での接種となりますが、現状では百日咳予防に対して大変有効な方法ですので、ぜひご検討下さい
・乳幼児がいるご家庭では、周囲の大人や年長のお子さまも必要に応じて追加接種をご検討ください

当クリニックでは

当クリニックでは、百日咳を含む感染症の早期診断と治療に対応しています。
米子市を中心とした地域での流行状況に基づき、抗原検査、PCR検査、LAMP法などにより診断を行っています。

「咳が長引く」「咳込みがある」など気になる症状がみられたら、お気軽にご相談ください。

※予防接種のご相談も承っておりますので、接種状況や追加接種についてご不明な点があれば、お気軽にご相談ください。

百日咳について詳細は⇒ こちら

クループ症候群について

最近クループ(クループ症候群)を発症するお子さんが少し増えているように思われます。要因ははっきりとしていませんが、検査でRSウイルス、ヒトメタニューモウイルス、パラインフルエンザウイルスなどが陽性となるお子さんが時々あるため、このような感染症が関連している可能性があります。

クループ症候群は、主に生後6ヶ月から3歳の乳幼児に多く見られる呼吸器の病気で、 3歳までのお子さんに多く発症しますが、年長児や小中学生にみられることもあります。 これは、乳幼児の喉頭や気管が大人よりも狭く、炎症による腫れで気道が閉塞しやすいためです。

「クループ」の意味は?

「クループ(croup)」という呼び名は、喉から出るしゃがれた声や咳の音を擬音化した英語(「馬のように鳴く」という意味の動詞「croup」)に由来しており、その医療的現象を呼び表す言葉として定着したものです。

クループ症候群になりやすい子どもの特徴

  • 年齢:​生後6ヶ月から3歳の乳幼児に多く見られます。

  • アレルギー疾患の有無:​アレルギー性鼻炎や気管支喘息などのアレルギー疾患を持つお子さんは、感冒時にアレルギー反応が併発し、喉の粘膜が腫れやすくなるため、クループ症候群を発症しやすいとされています。

クループ症候群の原因

主な原因はウイルス感染で、特にパラインフルエンザウイルスが多いとされていますが、他にもRSウイルス、ヒトメタニューモウイルス、インフルエンザウイルスなどが原因となることがあります。

クループ症候群の症状:録音・録画での記録があると診断しやすいですので、クループ様の咳と思われる時は記録をお願いします。

・犬吠様咳嗽:​犬が吠えるような特徴的な咳が見られます。
・嗄声:​声がかすれることがあります。
・吸気性喘鳴:​息を吸うときに「ヒューヒュー」「ゼーゼー」という音がすることがあります。

これらの症状は夜間や寝ている時、大きな声で泣いた時に悪化しやすいことが特徴です。

クループ症候群の治療

・薬物療法:​喉頭の腫れを改善させるためにステロイドの内服を行います。
・吸入療法:​アドレナリン(ボスミン)やステロイドを含んだ吸入を行うことがありますが、効果の持続は短時間であるため、症状が再燃することがあります。

自宅でのケア

・加湿:​加湿器や洗濯物などで充分な加湿をしてください。
・安静:​大泣きをきっかけに症状が悪化することもありますので、安静を保つように心がけてください。

注意が必要な症状

以下の症状が見られる場合は、緊急を要する可能性があるため、すぐに医療機関を受診しましょう。

・息を吸うときに喉の付け根や胸をへこませる呼吸(陥没呼吸)をしている
・顔色や唇の色が悪い
・水を飲み込めず、よだれが出ている
・息苦しくて横になっていることが出来ず、起き上がってしまう

クループ症候群は、適切な治療とケアで多くの場合、数日から1週間程度で回復します。しかし、症状が重い場合や呼吸困難が見られる場合は、早急に医療機関を受診しましょう。

当クリニックのご案内

当クリニックでは、クループ症候群をはじめとする小児の呼吸器疾患に対応しております。​ご不明の点などありましたらお気軽にお問い合わせ下さい。

四種混合ワクチンの予防接種が完了していないお子さまへ

令和6年4月から五種混合(四種混合+ヒブ)ワクチンが定期接種となったため、四種混合ワクチンの製造が終了となりました。
令和7年7月頃までは、四種混合ワクチンの在庫がある見込みですが、不足する可能性がありますので母子手帳を確認し、対象となるお子さまは早めに接種しましょう。

※四種混合ワクチンの追加接種(4回目)は、標準的には初回接種3回目終了後から12~18か月までに接種することが推奨されていますが、6か月以上あけて接種することも可能ですので早めの接種をご検討ください。

 ※四種混合ワクチンの在庫がなくなった場合
 ① 四種混合ワクチンとヒブワクチンの接種回数が同じ場合は、五種混合ワクチンへ切り替えて接種します。
 ② 四種混合ワクチンとヒブワクチンの接種回数が異なる場合は、五種混合ワクチンへ切り替えが出来ませんのでご相談ください。

ご不明な点や心配なことがございましたらご相談ください。

HPVワクチン(子宮頸がん予防ワクチン)のキャッチアップ接種の経過措置(期間延長)について

対象となる方は2025年3月31日までに第1回目の接種が必要です

子宮頸がんを予防するためのHPVワクチンは、定期接種の対象者だけでなく、過去に接種機会を逃した方を対象としたキャッチアップ接種が実施されています。現在、国の方針により、対象者には無料で接種できる機会が設けられています。

2025年(令和7年)3月31日までが対象期間となりますので、該当する方はぜひ早めに接種をご検討ください。

HPVワクチンの瓶を手に持つ医療従事者


経過措置の対象者

以下の条件に当てはまる女性が対象です。

平成9年4月2日~平成20年4月1日生まれの女性(キャッチアップ対象者)
平成20年4月2日~平成21年4月1日生まれの女性(高校1年生相当)
これまでにHPVワクチンを1回も接種していない、または規定回数(3回)を完了していない方

対象者には自治体から案内のハガキが送付されています(自治体によって送付時期は異なります)。


接種スケジュールと費用

HPVワクチンは全3回の接種が必要です。

💉 1回目2回目(2か月後)3回目(6か月後)

キャッチアップ接種の対象者は無料で接種できます。ただし、上記対象の方であっても、第1回目の接種を2025年3月31日までに接種されてない場合は自己負担となりますのでご注意ください。


ワクチンの種類

当クリニックでは9価ワクチン(シルガード9)を接種しています。


接種を受けるには?

1️⃣ お住まいの自治体から届く案内ハガキを確認
2️⃣ 小児科や婦人科で予約(当院でも接種可能です)
3️⃣ 接種当日は母子手帳や接種記録を持参

過去の接種歴を確認し、適切な回数を接種しましょう。


HPVワクチンの副反応について

HPVワクチンは一般的に安全性が高いとされていますが、接種後に以下の副反応が出ることがあります。

🔹 注射部位の腫れや痛み
🔹 発熱
🔹 頭痛・倦怠感

まれにアレルギー反応(アナフィラキシー)を起こすことがあります。接種後はしばらく院内で安静にし、体調の変化がないか確認しましょう。


まとめ

HPVワクチンは、子宮頸がんの原因となるウイルスの感染を防ぎ、将来的な健康を守る大切なワクチンです。キャッチアップ接種の対象の方で、接種開始時期は2025年3月31日までとなっていますので、該当する方は早めに接種を検討しましょう。

当院でもHPVワクチンの接種を受け付けています。
ご不明な点があれば、お気軽にご相談ください。