4月から年長さんになられたお子さまへ

小学校就学前の1年間に麻しん風しん混合(MR)の予防接種があります。
麻しん(はしか)の発生がニュースにもなっていますので早目の接種をおすすめします。
  (→こちら)

《その他 年長さんで出来る予防接種》

定期接種(無料):日本脳炎一期追加(7歳半までに)

任意接種(有料):おたふく 2回目

 

※ この機会にきょうだいの方の母子手帳も確認し、接種されていない予防接種があれば早目に接種しましょう!

詳しくは コチラ

4月1日からの小児医療の無償化制度について

鳥取県内全域で2024年4月1日から18歳以下(18歳に 達する3月31までが対象)の医療費の自己負担分が無料となります。子育てに関する負担の軽減と、子どもたちが安心して医療を受けることができるための制度です。

鳥取県では、「とっとり子ども救急ダイヤル(#8000)」を24時間体制で受け付けることとされています。夜間や休日に受診すべきか迷ったときにはご利用ください。

小児医療無償化のチラシ

   

4月1日から小児肺炎球菌ワクチンが新しくなります

2024年4月1日から小児肺炎球菌ワクチンが13価から15価になります。
従来使用されている13価の肺炎球菌ワクチンは13種類の肺炎球菌に対して予防効果がありますが、15価のワクチンは新たに2種類が追加され、計15種類の肺炎球菌に対して予防効果を有します(従来よりも多くの種類の肺炎球菌に対して予防効果が期待出来るとされます)。

この4月以降、小児肺炎球菌ワクチンを開始されるお子さんは、15価のワクチンを用いることになります。また従来の13価のワクチンを15価に切り替えて接種した場合の有効性と安全性は確認されていますので、2024年4月以降、PCV13を使用して1回目、2回目又は3回目までの接種を終了したお子さんの接種について、残りの接種をPCV15を用いることになります。

肺炎球菌は、気道の分泌物により感染が広まりますが、保育園など集団生活をしているお子さんはほとんどが感染していると言われます。通常菌を持っているだけで健康上問題はありませんが、何らかのきっかけで、肺炎や中耳炎、髄膜炎などの重い合併症を起こすことがあります。小さい子供ほど発症しやすく、特に0歳児でのリスクが高いとされています。

ワクチンが切り替わることで、肺炎や髄膜炎などのリスクが高い小さい子供たちに対するさらなる予防効果が期待されます。

※参考:肺炎球菌ワクチンについて

2024年4月から5種混合ワクチンの接種が始まりました

1. 5種混合ワクチンとは

従来の4種混合ワクチン(百日せき、破傷風、ジフテリア、ポリオ)に、肺炎や髄膜炎などを引き起こす「Hib感染症」を予防する成分を加えた新しいワクチンです。

2024年2月以降に生まれた赤ちゃんが接種の対象になります。

2. 接種スケジュール

  • 生後2ヶ月から90ヶ月までの間に、4回の接種を行います。
  • 初回接種は3回、20日以上の間隔をあけて行い、追加接種は1回、初回接種終了後6ヶ月以上の間隔をあけて行います。

3. 従来のワクチン(4種混合ワクチンとHibワクチン)

当面の間は、従来の4種混合ワクチンとHibワクチンも継続して使用できます。今後の各自治体からの情報にご注意ください。

4. 5種混合ワクチンのメリット

  • Hibワクチンと4種混合ワクチンを別々に接種する必要がなくなり、接種回数を減らすことができます。

5. その他の情報

  • 予診票など詳細は、今後自治体からの情報提供をお待ちください。

当クリニックでも情報を随時更新していきます。ご不明な点があれば、お気軽に当クリニックにご相談ください。ただし、全ての詳細がまだ確定していないため、最新の情報を確認しながらお答えする場合がありますので、ご理解の程よろしくお願いいたします。

2024年に入ってからの麻しん(はしか)の流行について

2024年に入ってから、麻しん(はしか)の発生数が増えています。1月1日以降、東京都、大阪府、奈良県などを中心に複数の例が報告されています。これは、世界的な流行の一環で、世界保健機関(WHO)によれば、2023年の感染者数は32万人と前年の1.8倍に増加しており、特にヨーロッパ(ロシア・中央アジア含む)では60倍にも達しています。

日本における流行の経過と現在の発生

2015年(平成27年)3月27日には、日本が麻疹の排除状態にあることが世界保健機関西太平洋地域事務局により認定されました。しかし、今年の1月から3月までの間に、東京都、岐阜県、愛知県など複数の都道府県で麻疹の発生が確認されています。

週別および都道府県別の発生状況

  • 2024年1月1日〜3月27日
    • 週別の発生数 3月17日までに20人
       2月12日〜18日1人、2月19日〜25日1人、2月26日〜3月3日1人)、3月4日〜10日(8人)、3月11日〜17日(9人)
    • 都道府県別発生数
       東京都(5人)、岐阜県(1人)、愛知県(2人)、滋賀県(1人)、京都府(1人)、大阪府(7人)、兵庫県(1人)、奈良県(2人)

注意していただきたい点について

この状況を踏まえ、子どもの健康を守るために、以下のポイントに注意してください。

  1. 予防接種の確認:お子様の予防接種の記録を確認し、必要な場合は追加接種を検討してください。
  2. 旅行先のリスク把握:海外旅行を予定している場合は、訪問先の麻疹発生状況を事前に確認してください。
  3. 発熱や発疹に注意:麻疹は高熱や特有の発疹が特徴です。これらの症状があれば、他の人との接触を避けて、速やかに医療機関へ相談してください。

麻しん(はしか)については⇒こちら

スギ花粉の飛散量が増えています

スギの飛散量の増加と花粉飛散時期の外出時の注意点について

 

しばらく寒い日が続いたあとに暖かくなる時期には、スギ花粉の飛散量が増加します。

アレルギー性鼻炎については当クリニックHPでも記載しています(⇒こちら)。

実際花粉飛散量が増えたときの対策について記載します。

 

花粉飛散時の外出時の注意

1)花粉情報

インターネットやテレビ・ラジオなどで花粉飛散予測を確認しましょう。

2)花粉が多く飛びやすい環境(気候、時間帶)

・雨の日と雨上がり
 雨が上がると花粉の飛散量の増加に加え、地面の花粉も巻き上げられ、花粉飛散量は増えますので注意しましょう。

・朝と夕方
 一般に朝と夕方には多く飛散します(地形や建造物、地域により差があります。
 一般的に1日で最も気温が上昇する13~15時ころに飛散量増える傾向があります)。

3)花粉回避の服装や装備

・花粉が付着しやすいような表面が毛羽立った毛織物などのコートの使用を控え、表面がツルツルした上着を選びましょう。

・花粉は全身に付着しやすいため、帽子、メガネやマスク、マフラーやスカーフで付着を防ぎましょう。

4)帰宅時

家の中に花粉を持ち込まないように、帰宅時には玄関前で衣服や髪に付着した花粉を払い、すぐに着替えて洗顔、うがい、鼻かみをしましょう。

 

住居環境や生活の注意点

1)住居環境について

・ 飛散の多い時は窓、戸を閉めておきましょう

・ 換気のときの窓は小さくを上げて短時間に止めましょう

2) 生活の注意点

・ 飛散の多いときの布団や洗濯物の外干しは避けましょう

・掃除を十分に行いましょう。特に窓際を念入りに掃除しましょう。

 

花粉症における鼻や目の症状を軽減させるために

1)鼻のケア

・鼻の洗浄
鼻に入り込んだ花粉やホコリなどを洗い流しましょう。洗浄の際は刺激の少ない体液に近い組成の市販の生理食塩水などを利用してください。

・鼻の粘膜の保護
繰り返して鼻をかむと鼻が荒れますので、荒れてしまったら白色ワセリンなどを塗ってください。保湿ティッシュペーパーで鼻をかむことも有用です。

・室内の加湿
室内を加湿して水分を補いましょう。またマスクも有用です。

・マスク
マスクは、吸い込む花粉量を減らします。ただしマスクをしていても完全防備にはならないので過信は禁物です。

2)目のケア

・目の洗浄
花粉やホコリなどの異物を洗い流すことで症状が軽減されます。市販の眼の洗浄液などを利用しましょう。

・目の疲労の回避
長時間にわたるテレビの視聴やパソコン作業をできるだけ控えて眼の負担を軽減させましょう。

 

【参考資料】

花粉症環境保全マニュアル2022

 

スギ花粉症について

 スギ花粉が飛散し始めています。現在まだ少量ですが、2月中旬には中国地方も飛散量が増えると予測されています。スギ花粉症はくしゃみ、鼻水、鼻づまりが主な症状ですが、鼻をこすったり、目をこすったりする症状もよくみられます。なお、ハウスダストやダニによって引き起こされる季節性ではない通年性のアレルギー性鼻炎であっても、春先のほこりや黄砂などが原因となって春先に症状が出やすいことがあります。
・診断に際しては症状とともに、鼻水検査、血液検査を行います。血液検査により鼻炎の原因がわかると、症状でやすい時期を推測することができます。
・治療は主に内服薬(抗ヒスタミン剤、抗ロイコトリエン受容体拮抗薬)やステロイド点鼻液を用いて症状を軽減するようにします。
 鼻炎症状がみられる時には、軽いうちに症状を抑える方が楽に過ごせますので、症状がみられたら(もしくは例年みられる場合は症状がみられる前に)早めの受診をお勧めします。
※なお、気管支ぜん息を合併することも時々ありますので、気管支ぜん息に対する検査、治療が必要になることもあります。
※数年前からお子さんに対してもアレルゲン免疫療法(舌下免疫療法)という治療法が行われるようになっていて、当クリニックでも積極的に行っています。軽症〜重度のお子さんまで適応となりますので、希望される場合は一度ご相談下さい。
 免疫療法、そのほかについては当HP内のアレルギー性鼻炎も参照してください。

謹賀新年(2024年)

新年明けましておめでとうございます。
2020年1月から続いた新型コロナウイルス感染症は、2022年12月〜2023年1月の第8波において、特にお子様の感染がピークに達しました。その後昨年5月8日に感染症の区分が2類から5類へと移行し、社会の制約も緩和され、社会・経済活動が活性化しました。また子どもたちの園や学校などでの活動も制限が緩和され、活発になりました。しかし、その一方でインフルエンザや溶連菌、アデノウイルスなどの他の感染症の流行が続いています。当クリニックでは、これらの感染症に対する対策を徹底し、子どもたちの健康を守るための診療を継続しています。
この2~3年間で、当クリニックでは施設の改修や設備の更新、新たな医療機器の導入など改善を進めてきました。今後、カルテ記録や受診方法の改善、感染症診断や超音波診断の精度向上など、更なる診療の質の向上に努めてまいります。
保護者の皆様には、子どもたちの感染症予防にご協力いただき、心より感謝申し上げます。子どもたちが安心して活動できる日が早く来ることを願っています。日々の生活でご不安やご質問がある際には当クリニックにご相談ください。2024年も、子どもたちの健康と安全を守るため、スタッフ一同一層の努力をしてまいります。
本年も引き続き、皆様のご支援とご協力を賜りますようお願い申し上げます。